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ロシアの旅 8日目 エルブルース5642m登頂 2019年6月20日

ロシアの旅8日目、ついにエルブルースの山頂へ!

あの日見た世界が忘れられない。
圧倒的に神々しくて美しい、今でも写真を見返すだけで引き戻されて胸が震えるような。
相変わらずうまく言い表すことができない、私の人生の、圧倒的な体験。
ものすごかった。神様がすぐそこにいるような気がした。
この世界の美しさの前では私のちいさな願いも悩みもふっとんでいくような気がした。
自分を構成する閉じた世界がいきなりパアっと開けていったような感覚。
こんな世界があったんだ、ため息しか出ないし、なんだかすごすぎて息が止まりそうだった。

朝?深夜?の2時半くらいに山小屋を出発して、前日登った5000m付近まで。
この日は山頂アタック日なのでいつものウラジミールに加えてもう1人現地ガイドが来てくれました。
いつも順番は適当だったけどこの日は倉岡さんの指示通り並んで、私は後ろの方。
いつもどおりのんびりと、一歩一歩歩いていきました。
歩き始めはまだ真っ暗。次第に夜が明けて世界が見えてくる。もはやその段階で凄まじい美しさ。やばいわこりゃ、、
夜明けごろの山の風景ほど好きなものはないかもしれない。静かで、荘厳で、神々しくて優しい、希望に満ちた世界。
雲海にエルブルースの双耳峰の影が映ってる。あーもうすでにおなかいっぱい。

しばらく歩いてサドルと呼ばれる双耳峰の谷の部分へ。
ここは風も落ち着いて安全な場所なので、いったんここでしっかり休憩。
それなりに歩いたけど全然食欲もなく、あったかい飲み物をちょっとだけ飲んでぼんやりしてました。
さすがに5000m以上の高所。なんかいつもと違う気がする。

休憩を終えてここから本格的な登り。
いきなり斜度のある雪道になり緊張感も高まる。
でも足元は悪くなく、慎重に歩けば危なくはない良いコンディション。
振り返ると双耳峰のもうひとつがでーんと姿を見せてくれて、また感動。
しばらく登るとフィックスロープが出てきて、各自前日教わったとおりにセルフビレイしながら登る。
太陽が高くなってきて空はますます真っ青に。雪の白すら濃く感じる、濃淡とコントラストがマックスのような世界でした。

さて、私はエルブルースで、とある願掛けをしようと思っていました。
前と同じでお願い事をするんじゃなくて、自分が頑張ることを後押ししてもらうための願掛け。
でも、高度順応の間毎日いろんなことを考えていくうちに、自分の意思に自信がもてずちょっとモヤッとしていました。
たまーにそのことを考えたりしながら、ひたすら無心に登って登って、ちょっと勾配が落ち着く場所まで出て、また休憩。

みんな結構ヘトヘト。なかなか急登だったからね。でも景色はもうさらに絶景で、
登ってきた方を振り返ると山と山のあいだにウシュバというデビルみたいなかたちの山がちょうど見える。
みんなで写真を撮ったりしてのんびりしてから、さらに登る。

この後の登りはなんだかとてもしんどかった。
急登は終わったはずなのに、さほどペースも早いわけではないと思うのに、なんだかしんどい。
これが高所ってやつか、、早く山頂つかないかな、、と、珍しく登りでしんどい思いをしたのでした。
あとから聞いたら他の人たちもみんなつらかったらしい。
ガイドのウラジミールが、心配してた黒木さんが意外と元気なことがわかってペースを上げたんだって。
いやいやいつものゆっくりペースでじゅうぶんでしょ!

そんなこんなでツライ思いもしながらようやく山頂に到着!
ドデカイ山の、とてもこじんまりした山頂。
私たちがみんな立ったらもうそれだけでいっぱいになってしまうような場所で、
みんな思い思いに写真を撮ったり、撮ってもらったり、ハグしたり、わいわい。
みんなでたくさん集合写真を撮りました。あの時の気持ちは忘れられないなあ。

私は、高所のせいか緊張のせいかまったく食欲もなくここまで登ってきてしまったけれど、
友人からもらって絶対山頂で食べようと思っていた雷鳥の里を、ゆっくり味わったのでした。
北アルプスの銘菓、やっぱり美味しいよね。5642mでも凍らず、ちゃんと美味しいお菓子でした。

そういえばモヤっとしていた願掛けの件は、山頂に着いたら気持ちがスッキリとして、
ポジティブな意味でやめることにしました。一方的にがんばっても仕方ないのだ。
前に進めることより、変わらないでいられることのほうが大事かも?
優しく前向きで、いつも笑顔で、遠くもなく近くもなく、
ただただ気持ちがふわっとするようなかたちでいられるといいなあって。
エルブルースの神様へのお願いはそんなふうに方向転換しました。
あのとき以来いつも見守ってくれているような気がします。


たくさん写真を撮り終わって、名残惜しい気持ちもあれど、のんびりと下山。
この下山時にみた景色がまた、とんでもなく最高でした。
山頂を踏めて安堵して、いろいろ気持ちもスッキリしていたのもあって、最高の気分で最高の景色を、
とにかくゆっくりと堪能できたのが素晴らしかったです。
みんなとちょっと距離をとって、歩いている一団を撮ったら、ようやく自分がセブンサミッツの頂に立った実感が湧きました。
すごいことだ。すごいことだった。すごい場所に来た。

急勾配の斜面をおりていくとき、すれ違うみんなにCongratulations!と声をかけてもらいました。
特別な山に登ってきた。そういう雰囲気がとっても嬉しかった。ふつうの山だとそうはならないよね。

帰りはまたサドルで休憩して写真を撮ったりして。
サドルから先はウラジミールだとペースが早すぎるからと倉岡さんが先頭に行ってのんびり歩いてくれました。
そのおかげでまた絶景をゆっくり堪能できて本当に幸せ。
ディクタウというヨーロッパでエルブルースに次いで2番目に高い山もバッチリ見えました。

山小屋に着いたら、いつも美味しいごはんをつくってくれるおばちゃんがぎゅーっとハグしてくれました。
みんなで乾杯!
たくさん飲んだくれる予定が、みんなして一瞬で酔っ払い、早めにお開きになりました。


ロシアの旅、高度順応の日々ももちろん楽しかったけれど、
やっぱりすべてはこの1日に集約されたと思います。
それほどまでにすごい1日でした。本当にここに来れてよかった。


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エルブルース5000m付近

エルブルース山頂5642m


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