日々旅遊ぶ

ARTICLE PAGE

知床エクスペディション 4日目 2018年9月19日

思い出深い知床4日目。
知床の海の怖さを知った日でした。
知床岬の灯台にたどり着いた、記念すべき日でもありました。


朝、少し風は強いけれど今日は海に出れそうということで、出艇。
この日の目標は知床岬を越えて羅臼側まで出ることで、羅臼側まで出たら歩いて知床岬の灯台まで行くかな、
とのこと。
いよいよ半島の反対側に行けるかどうかというところ。

これまでとは明らかに様子の違う海。
空は晴れていて青空が広がっているのに、海だけは厳しさを増して行く。
初日や2日目は好きに漕がせてくれたガイドのみなさんも、この日は緊張感高く、
なるべくまとまっていくぞー、離れないで、とのこと。

そして、漕ぎ始めて10分20分ほどした頃、だんだんと西風が強くなり、
海の様子がますます荒れてきて、波が高く、隣で漕いでいたはずの人の姿が見えなくなり、
なにかのアトラクションかと思うほど上下に激しくゆさぶられながら進む。
このあたりから写真を撮る余裕は全くなくなりました。
あの波の絵を撮れなくてとても残念。すごかった、とにかくすごい海だった、、

新谷さんの真後ろについて、とにかく必死でついていく。
後ろのみんながどうなってるか全くわからなかったけど、
時折深澤さんが声を出してみんなを励ましてくれる。
怖かったけど私は結構楽しかった。横から当たってくる波は川にはない面白い刺激で、
どうやったら横波にあたってもバランスを崩さないでいられるか考えながら漕ぎ続けた。

大きな防氷堤に近づいたとき、防氷堤の向こうまで漕ぐものと思い込んでいたけれど
新谷さんが突然進路を変えた。
お!?と戸惑ったけど何故かを聞く余裕もなくとにかくうしろをついて行く。
どうやら防氷堤の手前の湾に上陸するつもりらしい、
そうこうしているうちに、背後からピピー、と笛の音。誰か沈したみたい。
防氷堤の横でダブル艇が沈したようで、なかなか大変な事態。
新谷さんが私に、「あの湾に入って」とだけ言い残してささーっとレスキューに行ってしまう。
しまった先頭になっちゃった。
あの湾ってどの湾?あれでいいのかな、本当かな、よく聞こえなかったし、自信ないし、
うしろ振り返る余裕もないし、みんなレスキュー行っちゃったし、どうしよう。

この旅いちばんのテンパり具合で、でもとにかく自分が安全に上陸できるところに行こうと、
見えた一番手前の湾に向かう。
そうしたら庄太郎さんが、もっと左の岩礁帯に上陸するのが見えて、え、あっちだったの?
でもあんなところ私上がれないよ、とまた自信を失いつつ、とにかく最初に目指した湾に向かう。
そうこうしているうちに後ろから深澤さんゆきえさんのフネがやってきて、
どうやらこの湾で正解だったらしいとほっと一息して上陸。
ほどなくして後ろからついてきていた人たちも上陸して、瞳ちゃんと無事にやりとげた喜びでハイタッチ。
いやあがんばった、よく辿りついた、ほんとすごい海だった、、!

ほっとしている暇もないまま、深澤さんたちはダブル艇が沈した方に走る。
新井場さんがレスキューしているけど、落ちた2人は海の中で、フネに掴まってなんとか凌いでいる感じ。
いろいろあって時間はかかったけどなんとか新井場さんとダブル艇も上陸。
みんな笑ったりホッとしたりすごかったーと言ったり、なんだか苦難を共に乗り越えた仲間という感じで、
みんな心が1つになったような感じがしました。

新谷さんが、
「いやあすごかったなあ、これが知床だぁ」とぽつりと言う。
その表情がなんとも言えず、私はとてもすごい体験をしたのだなと実感しました。
空を見るとわかりやすく大きなレンズ雲。天気が荒れる前兆。
出艇してからたったの1時間ほどの大冒険で、この日の海は終了。
たどり着いた湾で焚き火をして、ここでテントを張って今日はここに泊まるとのこと。
ああ、知床岬、今日は越えられないのかあ。

みんなで岩礁帯にあがったフネを湾まで運んで、強風の中テントを張る。
風に煽られ1人で上手く張れない私をみんな助けてくれて、とても頼もしかった。
休憩してから、知床岬の灯台まで歩いて行くとのこと。
みんなで丘をハイキング。この時間が本当に素晴らしかった。

知床岬までの道は、多少の踏み跡はあるものの、ほぼ藪漕ぎで、人の気配がまったくない、
穏やかな草原。そんな場所を歩いていると、なんだか自分も獣になったみたいで、
今まで味わったことのない感覚を覚えました。なんていったらいいんだろう、
未だに整理できないのだけれど、ここを歩いたときの気分が知床の大冒険の中でも最も尊かった気がする。
岬について、国後島が見えた時、そのあまりの近さにびっくりして、すごいところまで来たんだなあと思った。
みんなで記念撮影してはしゃいで、楽しい時間を過ごしました。

灯台でのんびりしていると、海岸の方に3人の人影。なんと、人がいる!歩いてる!
岬からの帰り道、その人たちとばったり遭遇したらびっくり、
庄太郎さんが「あれ、石川くん?」と言って近づく。
どうやら探検家で写真家の石川直樹さん。
倉岡さんや貫田さん、五十嵐さんや新谷さん、ゲストで来てた大物たちはみんな知り合いで、
世界は狭いねえなんて言ってました。いやあ、この場所すごい人ばっかり。
石川さんも合わせたらエベレスト登頂者がここに5人もいるね、なんて、すごすぎる状況にみんな笑っているけど、
本当に、こんな人たちと一緒に旅をしたりばったり出会ったりできるなんて、ものすごいことだ。
そんなすごい人たちも、海は慣れていないので、同じようにあの海に立ち向かった恐怖を語り合い、
必死に漕いだ思い出を笑いながら話したりして、想いを共有できるということが本当に素晴らしかったです。

5日目に続く

201810310730598ba.jpeg
201810310734429da.jpeg
20181031073456ace.jpeg
20181031073526b61.jpeg

07:20 落合湾

08:20 防氷堤の手前の湾
11:20

12:05 知床岬の灯台
12:30

13:15 防氷堤の手前の湾

20181031073036d03.jpeg
20181031073037eac.jpeg
20181031073039269.jpeg
201810310730400a9.jpeg
201810310730598ba.jpeg
20181031073100092.jpeg
201810310731010c4.jpeg
201810310731027d2.jpeg
20181031073218f4f.jpeg
20181031073219eaf.jpeg
201810310732219b3.jpeg
20181031073223262.jpeg
20181031073243b7a.jpeg
20181031073244765.jpeg
20181031073246860.jpeg
2018103107324732e.jpeg
20181031073259aca.jpeg
20181031073301c7a.jpeg
2018103107330285c.jpeg
201810310733041e4.jpeg
20181031073338a50.jpeg
20181031073339460.jpeg
2018103107334176f.jpeg
20181031073342224.jpeg
20181031073405deb.jpeg
20181031073406e92.jpeg
20181031073407bc0.jpeg
20181031073409898.jpeg
20181031073421e82.jpeg
20181031073422f26.jpeg
20181031073424826.jpeg
20181031073425bab.jpeg
20181031073439853.jpeg
20181031073440c12.jpeg
201810310734429da.jpeg
20181031073443dbd.jpeg
2018103107345595d.jpeg
20181031073456ace.jpeg
20181031073457004.jpeg
20181031073459342.jpeg
201810310735090ec.jpeg
20181031073511818.jpeg
20181031073512341.jpeg
20181031073514aa9.jpeg
201810310735251f7.jpeg
20181031073526b61.jpeg
201810310735271f5.jpeg
201810310735295a7.jpeg
20181031073541a99.jpeg
201810310735433fd.jpeg
20181031073544437.jpeg
20181031073546956.jpeg
20181031073558c16.jpeg
201810310735599f0.jpeg
20181031073600ed0.jpeg
2018103107360293b.jpeg
201810310736151f5.jpeg
20181031073615faa.jpeg
20181031073617343.jpeg
20181031073618d6b.jpeg
201810310736277a6.jpeg
20181031073628f4c.jpeg
スポンサーサイト



Comments 0

Leave a reply